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昼、会合。内心わたわたしてしまう。社会復帰の道のりは遠い。地蔵盆やお供えの花について簡素化していこうという動きが優勢だと知り、土地の信仰や慣習を素敵だと思うのはそういう文化を持たない余所者の憧れに過ぎないんだなと思った。

夕方、小津安二郎麦秋』観る。大号泣。良すぎる。何も劇的なことが起こるわけじゃないのに5箇所くらいで泣いた。家族写真を撮る場面は顔を歪めて泣いた。人間の情が凝縮されていて痛いくらいに沁みた。「人間は素晴らしいものだ」と、トリュフォーの映画にも出てきた言葉を信じたくなってしまう。あと永井荷風の『春雨の夜』も思い出した。

ちょうど今日、町内会の集まりでよそのお宅に上がって棚に飾られた家族写真を見たり町籍簿でご近所さんの家族構成とか下のお名前とか離れて暮らしているご家族のことなんかを見たところだったから、どのお宅にもそれぞれ色んな出来事や感情があったんだろうなと、余計に沁みるものがあった。