母来る。
12/10、嵐山。気になっていたカフェでお昼食べてから嵐電に乗る。渡月橋向こうのモンキーパークへ。ちょっとした山道を登る間、野性味のある大きなもみじや紅葉した木々が山肌から伸びていて、そこに木漏れ日が差し込んでいるので綺麗だった。歩きながら「猿いないけど紅葉綺麗だからまあいっか」と笑っていたのだが、山頂付近に着くとわらわら現れた。2m以上離れてという注意書きがあったけれど猿の方から無遠慮に近づいて来てすぐ傍を歩き回るので無理、というくらいわらわらいた。おチビちゃんが可愛くて悶絶。猫のような鳴き声の猿がいて驚く。猿の声のバリエーションの豊富さを知った。
福田美術館の若冲展。勢いある筆致の竹や柳の葉が素敵だった。詳しくないけれど、漢字の「とめ」「はらい」「点」みたいな筆遣いが書画みたいだと思った。有名な鶏の絵も尾羽の流れがやはり文字のように流麗かつ大胆で、美しい。
帰りの駅近の古本屋でSwitch笠智衆特集号を発見、衝動買い。発行日が妹の生まれた年月日という偶然付き。
夕飯を食べた飲み屋で京都の白味噌汁に感動した母(酔っ払い)が店員さんにしきりに「美味しい、感動した」と演説。他人に対するこの積極性はどこからくるのかと不思議に思う。
12/11、大阪。天満橋駅から大阪城公園に入り、ランチを求めてショッピングモールのある東へ。紅葉はもちろん、イチョウなど葉を黄色くさせた木々が高く伸びて青空に映えてお見事。木立には陽が降り注ぎ景色が黄金に輝いていた。色づいた落葉が敷き詰められて足元まで綺麗。サラダボウルとバーガーとサンドイッチとスタバコーヒーを買い集め、カラフルな木立の中でピクニックランチ。
食べてから大阪城天守閣に登る。中がちょっとした博物館になっていて、当たり前だけど当時の面影などは皆無だった。
青屋門のところに「MERRY CRISTMAS♡」と、 落葉を土手のように盛って書いてあった。粋なことをする人がいる。
夕方、通天閣へ。母がDIVE&WALKというアトラクションをやりたいとずっと言っていたので付き合う。「中間展望台屋上(地上 26m)の外周部に、ハーネス(命綱)を装着しアスレチックを体験しながら一周する「Walk」、タワー中間部(地上約40m)から約14m下の中間展望台を目掛けて飛び出す「Dive」(公式ページより引用)」。ウォークは下を覗き込んだときに少しぞわぞわするだけで済んだけれど、ダイブはとても印象的な体験だった。飛び降りる先は14m下だし、はたから見ると自由落下はほんの1秒足らずであとは命綱に吊るされるだけ、というのは客観的な印象であって、実際に足場の先に立つと視界から展望台は消えてビル群を目下とした高さ40mの空間に放り出された感覚になり、「えっ、これ飛ぶの?」とゾッとした。 地上から見上げたときは「あの程度の高さか」と思ったのに。見上げると見下ろすはものすごく違う。向こうにハルカスがあるな〜と思っている間に係員のお兄さんに背中押されて落ちて、自然と絶叫が出た。叫んだ瞬間に野球場のナイターライトみたいな照明が展望台からカッと光り、いつの間にか(絶対に数秒間はあった)命綱とハーネスに吊るされる状態になっていて、何が何やらと笑いながら無事着地。しばらく膝も笑っていた。怪盗キッドすごいな〜と思い、飛び降りを自殺方法として選ぶのは本当に精神異常なんだなとも思った。高さや落下時間の感覚など、主観客観のギャップがすごい体験だった。
展望台にも登った。内装がビリケンとうまい棒に占領されていて、服部が「どや、えーとこやろ」と腕を広げて言っていた展望台とは全然違う様相になっていたので少し残念。
ジャンジャン横丁で串カツ食べて京都に帰る。2万歩以上歩いてぐったり。
12/12、京都市内。相国寺の特別拝観見学。法堂にて、「鳴き龍」と呼ばれる大きな天井画を見た。天井が微妙なドーム状の作りになっているために、ある地点で手を打ち鳴らすと反響する。それで「鳴き龍」という。かなり派手に鳴り響くので面白い。北側の方丈にある竹や梅などの襖絵、でっぷりした白象図などの絵もよかった。承天閣美術館で茶器などの展示をさらりと見る。美術館前の紅葉が燃えるように赤かった。
出町にて、ライオン大好きなカフェでご飯。トイレにまでこれでもかとライオングッズを飾る徹底ぶり。オリジナルキャラクターを使った食器やグッズや壁画がめちゃかわなお店だった。レジにてパウンドケーキと、ライオンの描いてある瓶のプリンと、キャラをあしらった小さなクッキー缶を購入。かわいい。料理も大変おいしかった。
最後に御苑を少しだけ散歩。大阪城公園と比べてみると巨大な松が目立つ。向こうの木立が何となく洋風に感じられたのと対照的な趣。どちらにしても木が大きく育つのはいいことだなあと思う。
母を京都駅まで送り、別れる。伊勢丹でテイクアウトして帰る。駅構内で買った西利の漬物寿司がとてもおいしかった。
怒涛の三日間だったけれど去年や半年ほど前に母が来たときより体力がついたように思われる。毎夜サロンパスを肩腰ふくらはぎに塗りたくって寝たとはいえ、疲労由来の頭痛が起こらなかったのでちょっと進歩。ぐったりしながら一切愚痴をこぼさず色々と調べてくれ付き合ってくれた同居人に大感謝。♡。母も始終楽しそうでよかった。みなさんお疲れさまでした。