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ユスターシュ『ぼくの小さな恋人たち』を観た。映像は美しかったし、主演の男の子すごく綺麗な顔してるなと思ったけれど、見終わってから時間が経つにつれてもやもやが増幅していった。ユスターシュが映画の元となった自身の記憶を懐かしく肯定的に捉えているようには感じられなくとも、山田宏一さんの評やタイトルの響きの柔らかさから、年頃の男の子が女の子をいいように、言ってしまえば加害的に扱うことをいくらかでも微笑ましく肯定するあの空気、もしくは「機能不全家庭に育った可哀想な坊やだから…」と許される空気感を感じ取ってしまった。体も大きく成長した男の子たちがいかにも処女っぽいか細い女の子を囲んでまとわりついて歩くシーンや、ラストで主人公が友達の女の子の胸を鷲掴みするシーンなど、今思い出してもむかむかする。

疲れているからミサンドリー拗らせているなと思いつつ、何か表現を受け取ってこう憤激するのもまたひとつの経験とも。男に生まれていたらこんな風には思わなかっただろうなとも。

映画の前、低血糖になって菓子パン両手に食べてる同居人がおかしかった。