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光瀬龍萩尾望都百億の昼と千億の夜』読み終わる。小学生の頃はわけもわからず読み何となく怖いなと思っただけだった。今読んでもSFらしい用語はやっぱりわからないのだけど、「世界」のスケールが普段読んでいるものとまるで違うので、ちょっとくらくらとした。『MONSTER』でヨハンが「この世のほとんどは死」と子供に説いていたことを思い出した。ことあるごとに思い出してその正しさに頷いてしまう言葉。

「世界が死に、時の流れも絶える」とは?時間概念を発見した人間が(宇宙史的には)近い将来死に絶えたとして、時間は存在し続けるか?何かが変化していくことが時間を表すなら、時間が止まる、世界が終わるとは、宇宙空間にある粒子のひたつたりとも変化を起こさないということ?

ドラえもん然り、宗教とSFは親和性が高いんだなと思う。

次の朝読書はSF作家の描く世界史。他にはアンドレ・バザンの映画史を。これで文学論・絵画芸術論・映画論と来るので、できたら次は吉田秀和『主題と変奏』行きたい。評論文、それについて考え続けている人たちが言葉を尽くして対象をかたどる、そんな作業を見ているようで面白い。