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みなみ会館閉館というので甫木元空『はだかのゆめ』のニ回目(トーク&ライブ付)を観に行った。

激混みのみなみ会館を初めて見たので驚いた。シートは満席、一番後ろの通路に補助席まで出したスクリーン1の端っこに座り、月曜朝一にこのスクリーンで、たったひとりでど真ん中陣取って『デュエル』観たことがあったなと感慨深かった。

映画を観る習慣がついたのが去年からだからたった一年のお付き合いだったけれど、ひとつの映画館が無くなるというのは大変なことだと、冒頭を観ながらさめざめと泣いてしまった。

いろんな映画のあと、京都駅まで同居人と感想を言い合いながら歩いたことがすでに懐かしい。駅で映画にあてられてパニック発作みたいになったこともあった。やっぱり一番は、トリュフォー夜霧の恋人たち』をひとりで観たあと、「映画ってこんなに素晴らしいものなんだ」とわくわくしながら帰ったときの高揚感。トリュフォージャン=ピエール・レオーに出会ったのはみなみ会館。そういうことを忘れないでいようと思う。

家の近くでバスを降りたら、東の空にいい具合に雲のかかった丸い月が出ていた。それに向かって歩きながら聴いた『奇跡はいつでも』が特別美しかった。